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09/05/22

無念、伊丹1ポイント差に泣く エスポワールシリーズ最終戦

Maillot de Jeunes フランスエスポワールシリーズ5戦 最終戦
Lillebone 11.5km×12周 132km

いよいよ、伊丹のフランス遠征前半戦、最も重要な日がやってきた。
2位とは2ポイント差、3位は3ポイント差という超接戦となったシリーズ戦。
ステージレースとは異なり、順位に規定のポイントが加算されるシステムのシリーズ戦はこのポイントの順位による配点が、非常に「肝」となる。

もし上位10位以内でこの3選手が入ってきた場合は、伊丹は絶対に他よりも前でゴールしなければならないが、10以下の場合は2位の選手のすぐ後ろでゴールすれば1ポイント差なので、逆転される事は無い。だが、このポイント配点の妙が、今日のレースをきわめて困難のものにした。

スタートアタックしたのは総合3位のデスーザのチームメイト、VCルーアンの総合4位タイフェー。タイフェーと伊丹のポイント差は13点。逆転の為にはタイフェーが6位以内でゴールし、さらに伊丹がポイント圏外(26位以下)でゴールした場合逆転となる。

先頭はノジョンをはじめとする強力なメンバーは少なく、伊丹が足を使って追う状況ではない。伊丹が動けば徹底マークしている総合2位、3位の選手が着く為動く事は難しい。

3周目から総合に関係の無いノジョンの選手が続々と追撃し、先頭グループは約12名ほどに。
こうなると逆に総合2位3位の選手が獲得できるポイントが少なくなり、確立としては伊丹にとって決して悪くは無い。しかし、伊丹も獲得できるポイントが減る為、総合4位で先頭集団のタイフェーが上位10位以内にはいると危険だ。

ここからの判断は難しかった。伊丹が足を使って前に追いつき、よりポイントの取れる上位圏内に入れば
4位のタイフェーに抜かされる可能性は減る。だが、スプリントでは絶対に分のある総合3位3ポイント差のデスーザに最後でやられる可能性が増す。3位のデスーザは伊丹にぴったりくっ付いていれば良い。

タイフェーが予想以上に調子がよさそうな為、満を持して伊丹が登りでアタック。すかさず2位3位の選手が着くが、力で2位の選手を振り切った。しかしスプリントの強いデスーザは全く離れない。
2人で45秒前を行く第2グループを追うことに。これは不利な展開。デスーザは積極的に回る必要が無い。だが伊丹は追いつかなければ総合4位のタイフェーにやられる。

しかし、ここで先日のパリ・ルーアンを残り30km独走で勝ったオーストラリアU23・TTチャンピオン、チームメイトのマット・キングが単独で合流。鬼の一人引きでなんと伊丹を前の第2グループへ合流させる。すさまじい強さだ。
伊丹はポイント圏内に入り、タイフェーに抜かれるリスクは減った。しかしできる限り上位に入る必要があり、スプリントではデスーザから一人も離されてはならず、同時にタイフェーが出来るだけ後ろの10位以下でゴールしてもらう必要があった。この複雑な状況を無線なしで、沿道からの声で伝えきる事が出来ない。

いよいよ最終周回、先頭はノジョンが圧倒的な強さで3名逃げている。その後ろに個抜きヨーロッパチャンピオンのジュリアン・デュバルとノジョンが追う。タイフェーはその後ろのグループ。
ノジョンが見事なワンツースリーを飾るが問題はその後だ、混戦のスプリント、タイフェーはやや遅れるが8~10位争いでなだれ込む。正確な順位はわからない!
もし9位であれば、伊丹は後続グループのスプリントで頭を捕らなければ負ける!もし10位であれば
デスーザのすぐ後ろでゴールすれば逆転されない。
伊丹がやってくる、デスーザとの差しの勝負!伊丹にしては最高のスプリントでもがく!

どうか!?
デスーザをかわすことは出来なかった。
だがすぐ後ろでゴールしたので総合3位のデスーザに抜かれる事は無い。
総合4位のタイフェーが9位か、10位かで全てが決まる!

そして・・・タイフェーは9位だった!
負けた・・・。たった1ポイント。もし10位だったら1ポイント差で伊丹の勝ちだった。
ロードレースの難しさ、勝負の厳しさを痛感させられるレースとなった。
チームメイトは献身的にアシストした。シリーズ戦で伊丹を勝たせるために、自分の成績を犠牲にしてここまで走ってきた。それは伊丹自身も良く解っていた。
だが、とても難しいレースだった。

しかし、前回のフラットコースでリスクを垣間見ずアタックし3位に入りポイントを稼いだタイフェー。今日も本来総合3位デスーザのために捨て身でアタックしたスタートアタックのおかげで9位に入ったタイフェーの、攻め勝ちだったと思う。惜敗だが、完敗だ。

だが、この悔しさと、これほどまでに複雑に絡み合い、難しかったレースは、伊丹にとって大変いい経験になったはずだ。レースはスタートした瞬間から、全ての瞬間に勝負の分かれ目がある。
次こそ、頑張れ!

Par France; KUBO

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最終戦スタート、写真左から;団抜きU23フランスチャンプ・グシャー、個抜きU23フランスチャンプ・デュバル、兄がブイグテレコムのピショ、アレクサンドル、伊丹、オーストラリアU23TTチャンピオン・キング。すごいチームです。

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悔しさがこみ上げる、1位~3位まで全て1ポイント差の接戦だった。