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15/12/09

全日本シクロクロス選手権U23 沢田選手レポート掲載

大会名: 第21回全日本シクロクロス選手権大会
開催日:   2015年12月6日
開催場所:  長野県飯山市長峰運動公園
カテゴリー: U23
リザルト: 優勝
天 候:   晴れ
コースコンディション: マッド

いよいよ全日本シクロクロス選手権の日を迎えた。
昨年は4位に終わったこの大会、今年はU23クラスでは最後の年ということもあり、日本一のタイトルに懸ける想いは強い。MTBシーズン終盤は足の怪我の影響で思うように走れない時期もあったが、治療のためにしっかりと回復期間をとったことが、今になって良い影響を与えている。シクロクロスシーズンが始まってからは例年のように息切れすることなく、毎戦コンディションを上げながら全日本の日を迎えることができた。

飯山のコースは芝生のキャンバーセクション、舗装路の直線、林の中のシングルトラック、そしてバイクを担ぐ階段とシクロクロスに必要な要素が全て詰まっているような、とてもバランスのとれた最高のコース。ドライコンディションであれば高速なレース展開が予想されたが、前日から当日の朝にかけて雨が降り続いたことでコースは一気にマッドコンディションへと変貌した。

レーススタート2時間前の試走時間でコースの最終確認を行なう。特にコース中盤の林の中のシングルトラック区間は念入りに路面状況を確認した。この段階ではまだ雨が止んだ直後であったので、路面はそれほど重たい泥にはなっておらず、ラインを選べば乗車していくことも可能だと感じた。しかし自分のレースは2時間後。これから路面が乾き始めれば重たい泥へと変わっていくことは確実であるし、これから始まるジュニアクラスのレースの後はさらに路面も荒れるだろうと予想した。自分たちのレースではバイクへの乗り降りの判断が最も重要で、勝敗を分けることになるのは間違いない。バイクを押してランニングでクリアする場合の脚の置き場なども念入りに確認した。

2番目コールでスタート位置につく、一番意識していたのは去年の覇者であるシマノレーシングの横山選手。泥区間は彼が一番速いだろうと予想していたので、自分が勝つためにはとにかく先頭でレースを展開し、相手のミスを誘う走りをするしかない。

最初の芝生のキャンバーセクションは絶対に前が詰まると予想していたので、早めにバイクを降りてランニングで切り抜ける。舗装路に出たところで先頭集団の最後尾である5番手の位置。決して良いスタートではないが、自分にとって一番苦手意識のあった場面を無難な形で切り抜けることができた。
続くは芝生の激登りセクション。ここで失敗すると大きくタイムロスするので早めにバイクから降りて駆け上る。タイヤを滑らせた選手を追い抜いて3番手に浮上。横山選手の前に出られたので、ここで最初の攻撃を仕掛けることにする。180°ターンのコーナリングで他の選手と違うラインをとり、一気に先頭に立った。少しペースを上げて林の中のシングルトラックへと入っていく。
とにかくこの区間は先頭で走り続けたかったので、コーナーでアウト側のラインに膨れながら無理に乗車していくよりも、イン側のラインでバイクを押していく方が抜かれる確率が低いと判断。とにかくミスをしないこと、脚を滑らせないことに集中しながらシングルトラックを切り抜ける。自分は階段での担ぎセクションを得意としているので、ここでは意識的にペースを上げる。

1周目を先頭で通過し、後ろとのタイム差は10秒。タイム差を聞いた時に「もっと差を広げたい」とも「追いつかれたらまずい」とも感じなかった。とにかくミスをしないこと、それだけに集中していた。たとえ追い付かれても、ここまで先頭を走っている自分が有利であることは変わらないはず。アスファルト区間では息を整え、芝生区間ではしっかりと踏み込んでスピードを乗せ、泥区間では早めにランニングに切り替える。この流れを崩さないことに集中する。

2周目、3周目とタイム差は順調に開き、残り2周の段階で35秒ほどとなった。大きなトラブルがなければ逃げ切れるタイム差であるが、何も起こらない保証なんてどこにもない。毎周回ピットでバイクを交換し、泥によるメカトラブルのリスクを最小限に留める。2位集団は3人ほどパックになっているので、バイク交換をする余裕はないはず。これも自分にとって有利になると感じた。

早くゴールして楽になりたい。身体よりも緊張感で頭が疲れてきていることを感じる。
シングルトラックで転倒して、ハンドルにコーステープが絡むアクシデント。少し復帰に時間がかかったが、このトラブルのお陰でもう一度緊張感を取り戻すことができた。

ラスト1周は安全に走り、ゴールへ。本当に、本当に嬉しい瞬間。
2015年はMTBに続き、シクロクロスでも日本一になることができた。

どちらかと言えば苦手意識のあった深い泥のコースで日本一になれたことは、自分にとってとても大きな自信になった。レース展開も最高の形であったと思う。

本来ならオフシーズンである冬の間も、シクロクロスという自分が大好きな競技で日本一を
目指し、達成できたこと。チームとスポンサー様の理解と最高のサポートがあったからこそで、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。そして寒い会場に足を運んで下さった方、熱い応援と祝福のメッセージを送って下さった方々、全てが僕のプラスのエネルギーになりました。本当にありがとうございました。

これからも頑張りますので、宜しくお願い致します!

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

結果
1位 沢田時(ブリヂストンアンカー)       50:09
2位 横山航太(シマノレーシング)         +18”
3位 竹内遼(WESTBERG/ProRide)          +21”

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