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16/05/17

【2016MTB CJ#2 八幡浜】リオ五輪代表選考会にて沢田3位に


(平野星矢)


MTBレース界において、八幡浜は特別な意味を持つコースです。心技体すべてが整わないと勝てない、世界レベルと肩を並べる難易度のコースとも言われています。

そしてこのレースは2016年CJ(クップ・ドゥ・ジャポン)の第2戦ではありますが、先の開幕戦を欠場し、アジア選手権で日の丸を表彰台の中央に掲げた日本ナショナルチーム員たちが初めて顔を揃えます。

このアジア選手権では、選手や監督のみならず、彼らの走りを記録するカメラマンまでもが心を一つとし、今後の日本XCOのレベルアップを改めて心に誓い帰国したと聞きます。

リオ五輪代表選考の行方はもちろんなのですが、日本における特別なレース、八幡浜でのこのCJ第2戦は、これまでの日本XCOとは違う、新たなスタートであるように感じます。結果よりも選手たちの戦い方、走り方そのものが楽しみなレースとなっていたのです。

ブリヂストン アンカー MTBチーム 小林監督のレポートです。

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(沢田時)


レース名:クップ・ドゥ・ジャポン 第2戦 八幡浜ステージ
日時:2016年5月15日(日)
開催地:愛媛県・八幡浜市
距離:4300m x 7周回

ブリヂストン アンカー サイクリングチーム出場選手/
平野星矢、沢田時

リオ・オリンピック日本代表選手選考会を兼ねたCJ-八幡浜大会。チームとしてはアジア選手権とならぶ2016シ-ズン前半の山場のレースだ。このレースに勝つことは、オリンピック代表に名乗りをあげると同時に、現時点での日本最強を示せることになる。チームは今できる最高の体制を整え、会場に入った。

男子エリートは4300m、7周回、13:30スタート。コースとなる八幡浜市民スポーツパークMTBコースは、従来よりも全長が短縮され、舗装路が減り、テクニカルなパートを増設している。アンカーはU23の沢田時選手もエリート登録とし、平野星矢選手とともに最前列スタートとなった。



多くの観衆の中、ステージングコールで両選手がアジアチャンピオンの山本幸平(トレック ファクトリー レーシング)選手の横に陣取る。スタートは定刻。号砲に抜群の反応をみせ、圧倒的なスタートダッシュを決めたのは平野選手。それに山本選手を含む有力選手が追随する格好。

1周回目は山本選手、小野寺健選手(ミヤタ・メリダ・バイキングチーム)、沢田選手、中原義貴選手(BH/SRサンツアー)、平野選手、竹之内悠選手(トーヨーフレーム)の先頭パック。

2周回に入る前には既にエリート全体は長い一列棒状。そして平野選手はアジア選手権での疲労も影響してか走りに精彩を欠き、先頭パックの後方に位置。徐々に先頭を引き合う山本、中原とのラップ差が生じ、パックから遅れていく。



(沢田時)


一方、沢田選手はこの2名の背中を捉えながら単独で追う展開。山本選手が本調子ではなく苦しいこと、中原選手の走りが攻撃的であることを鑑み、4周回を過ぎてからトップ2に対してプッシュするように指示。沢田選手は今ある力を振り絞り、トップ2を最後まで追いかけた。

平野選手は5位から4位を狙う位置で3周回を完了し4周回に入った。しかしプッシュするセクションで予期せぬ機材破損が生じ、テクニカルゾーンでシートポスト・サドルを全交換して再スタート。

これによりポジションは2桁代に落ちたが、名物の桜坂をエリートファストラップで駆け上がり、5周回目の最速ラップを叩きだして観客を沸かせる走り。ポジションを一気に5位まで戻し、4位の背中を捉えていた。

ところが6周回のダウンヒルでコース脇の樹に接触して激しく転倒。投げ出されたバイクもタイヤ、ブレーキ、ハンドルと多くの障害を抱えることになった。



(平野星矢)


しかし平野選手にDNFの考えはない。壊れた機材を丁寧に操り、テクニカルゾーンまで戻ってきた。必要な機材交換、リセットを行いラストラップに送り出す。

残り2周回から中原選手を振り切り独走を固める山本選手を、そして最後まで粘る中原選手のラップを、沢田は上回ることができず、そのまま3位でフィニッシュ。平野は修復しきれていない機材を巧みにコントロールし10位でフィニッシュした。



アンカーとしては、このレースで勝つという大きな目標を達成できなかった。多くのファン、スポンサー、サプライヤー、協力者の応援にこたえることができなかった。

しかし、この現状を真摯に受け止めたい。この先も続く2016シーズンを確実に進化していくチームであるように。

本当に沢山の応援を、ありがとうございました。

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Photos courtesy of Ms. Ali-Oka.