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17/04/23

【MTB CJ#1 八幡浜】もどかしかった開幕戦、沢田『優勝』するも実質2位

レース名:クップ・ドゥ・ジャポン 八幡浜大会
開催地:愛媛県八幡浜市 
開催日:2017年4月23日
カテゴリー: エリート男子
レース距離:25.80Km

Photos : Satoshi Oda

ブリヂストン アンカー サイクリングチーム出場選手:沢田時、平野星矢


(沢田時)


2017年、ブリヂストン アンカー サイクリングチームのMTBチームの公式レースが開幕しました。初戦となったクップ・ドゥ・ジャポン(CJ)、八幡浜大会では、沢田時がエリート男子クラスを優勝し、平野星矢が4位となりました。ただし、沢田の優勝は当レースでは実質2位、平野は独走優勝を目前にしての4位転落となりました。2017年MTB初戦は、ブリヂストン アンカー MTBチームにとっての大きな「教え」となりました。


CJは、日本でのMTBシリーズレースの最高峰として位置づけられます。世界選手権などでの日本代表選手を選出する基準ともなるシリーズ戦です。このCJシリーズチャンプを昨年は沢田が、一昨年は平野が獲得しています。


(平野星矢)


ここ、八幡浜のコースは、北コースと南コース、大きく2つのセクションに分かれます。前半となる北コースは舗装路の登りや平地も多く含まれたタイム差がつきにくいもの。後半の南コースは、木の根っこが連続するコース一番の技術セクション「ゴジラの背」や、急な斜度を登る坂が含まれ、ライダーの技術力と劇的な踏力が試される、タイム差を付けやすいところです。

この南コースの存在、そしてエリートとU23クラスが混走であったことが、この開幕レース、さまざまなドラマを生みました。


スタート直後から、平野、沢田は共に先頭をリードします。そこに前田公平選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)、そしてU23クラスの平林安里選手(SPECIALIZED RADING JAPAN)が付きます。レースは基本的にこの4人を基盤にハイスピードで進み、途中先頭が3名となった時にも、平野と沢田の2人は先頭に含まれていました。

5周回のレースの3周目、平野は南コース入口となる急坂、通称『桜坂』でアタックをかけ、後続する沢田ら3名を大きく突き放します。

「北コースは、自分の走りとリズムが合わず、差はつきにくいし差を付けても平地で追いつかれてしまうので、南コースの桜坂で(アタックを)カケて、後ろを離して、スピードをキープしました」(平野)


その作戦通り、平野はそのまま4周目を1人トップでひた走り、その後を沢田、平林選手の2名が追いかける形となりました。前田選手は南コース途中でパンクし後退しています。

最終周回である5周目、独走状態の平野が北コースに入り、そのまま優勝かと思われましたが、ここで番狂わせが起こります。


「転倒しました。大して難しい所ではなかったんですが、安全策をとるとかえって危ないかと思い、ギリギリまで攻めましたが、それが裏目に出ました。ハンドルが曲がり、戻すのに大きく手間取っている間に時くん(沢田)と安里くん(平林選手)に抜かれました」(平野)

さらに、その転倒でリアディレーラーを破損、そこからは完走を目指す走りになりました。それでも結果4位。圧倒的な力量を見せつけ、独走優勝が見えていただけに残念ですが、これもレースです。

そして沢田と平林選手の一騎打ちとになりました。ただ、平林選手はU23クラスの混走、このままゴールすればどちらも各クラス優勝、ということになりますが、そこは互いに先行を譲りません。


コース終盤である南コース入り口『桜坂』で、沢田は平林選手を引き離しました。しかしその後『ゴジラの背』で平林選手がサドルに座ることなく立ち漕ぎを続け沢田に追いつき、その直後の急坂で沢田を抜き去りました。そして平林選手は残す下りを走りきり、そのまま先頭でゴール。沢田はエリートクラスとしては優勝ですが、実質は2位でゴールとなりました。


「悔しいですね。この展開で負けるとは思わなかったので。。。ただ、この初戦を走ってみて、去年のピークと比べると自分の力は7、8割程度かなとも感じました。これからの練習でバランスをとり冷静に対処して、気を抜かずに行きたいと思います」

表彰台では中央に立ち、記録される結果も優勝でしたが、その実は2位だった沢田。そして確実な地脚と作戦力を持ちながらも、走りへの過信でそれをふいにした平野。


その実力は昨年以上であることを確信し、結果も残しましたが、全く納得の行かないシーズン初戦となりました。しかしこの悔しさは、慢心を抱くな、という何かしらの教えなのかもしれません。より強くなったライバルに敬意を払い、己を知り尽くすこと。その大切をチーム選手は改めて心に刻みました。

ブリヂストン アンカー MTBチームは、2017年も最強であり続けます。この初戦のもどかしい結果は、さらなる強さを証明するための序章です。ご期待ください。


【リザルト】
エリート男子
1 沢田時(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム) 1:21:17
2 恩田祐一(MIYATA--MERIDA BIKING TEAM) +49.36
3 竹之内悠(Toyo Frame)+1:12.13
4 平野星矢(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+1:32.33

(参考 U23男子リザルト)
1 平林安里(SPECIALIZED RACING JAPAN)1:21:09