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17/12/04

【面手利輝】若き選手の引退「自分にとっての自転車ロードレースを完了」


photo:K.Tsuji

2017年をブリヂストン アンカー サイクリングチームの一員として走ってきた面手利輝が、2017年のレース活動をもって選手から引退します。

若手育成チームEQADS(エカーズ)出身、2015年にはU23日本ナショナルチームのキャプテンとして走り同年メンバーとともにU23世界選手権ロードレースへ出場、2016年の1年間をフランスのアマチュアチームTeam Paynameに所属し、プロを目指す若きフランス人選手たちと共に走りを磨きました。

そして今年、BGTチームに加入。チームの若手としてさまざまな役目を担ってきましたが、11月7日に自身のブログ;にて、引退を発表しました。



photo:K.Tsuji


本人も発表記事内に書いていますが、本人の発表に先駆け、レースレポートで、面手の引退についての記載がありました。


この順序にて困惑された方もいらっしゃったと聞きます。申し訳ありませんでした。


引退につき、面手に改めて話を聞きました。



photo:M.Shimizu


「選手引退を決意したのは自分が選手として走る限り約束事として常に自分へ投じ続けてきた問いかけに今までのように答えられなくなったからです。

アンカーの選手として走った期間はわずか1年で、この1年だけでは話が出来上がりません。だからそれ以前のことも含めての話になります。

6年前、2012年の全日本選手権ロードレースU23カテゴリーで2位になった翌日に
浅田監督へ『自転車選手として世界へ挑戦したい。そして世界で活躍できる選手になりたいです』
そう想いを伝えたのが始まりです。その時に聞かれたのは一言、「世界は本当に厳しいぞ、それでもやっていけるか」という問いかけでした。

自分は世界でやっていける選手のつぼみを持っていると信じて、その問いかけに「はい」と答えました。

その問いかけは選手として走る自分の中で約束事のように、走りながら常に自分に投げかけてきました。それに自分が、気持ちに偽りなく「yes」と答えるなら挑戦を続ける。それが自分にとっての自転車ロードレースでした。



U23カテゴリーの4年間はフランスを拠点に選手生活を送りました。
ヨーロッパのアマチュアレースは、チームの数も選手の数も日本のそれとは比べものにならないくらい多くてレベルも高く、日本からはなかなか見えにくいところではあるけれど厳しい世界です。
僕の前にも後にも何人もの若い日本人選手が、そこでしか得られないものを掴もうと挑戦を続けています。


そこでプロへなっていけるだけの結果を出すことを追い求めて5年の時間をかけました。
そのなかで自分の目指す理想と現実のギャップの大きさから選手として生きていく自信を失うこともありました。自分の目には世界のロードレースは本当に過酷に映っていて、そこに自分の居場所をつくるのはとても難しいことだと感じていたからです。

だけど、その先にあるものを掴みたかった。当時はその想いが大きなエネルギーを生んでくれていました。



世界の厳しさを肌で感じ続けた競技生活でもあったけれど、そんな中にも
「今は世界で戦えている、今は勝負できている」
ときどきそう感じられる瞬間がありました。それはまさに自分が選手として一番に求め続けていた選手としての喜びでした。この瞬間を求めて走り続けてきたと言っても、そう外れていないと思います。



photo: M.Shimizu


自分の選手キャリアはレースでの勝利やタイトル獲得を語れるようなものではなかったけど自分が憧れた場所へ、そこに本気でいこうと挑戦した時間でした。

これから、自転車選手でなくなるのは正直寂しい気持ちもあるけれど、自分にとっての自転車ロードレースを今まで自分らしくやってこれて幸せでした。選手引退というより完了という気持ちです。

今までたくさんの応援をありがとうございました。
そしてスポンサー様、お世話になったチームの選手やスタッフの方々、今までたくさんの人たちにお世話になりました。

本当にありがとうございました」


これからまた新しいなりたい自分を見つけてがんばっていきます。と締めくくった面手。面手の新たなる門出を、チームは祝します。