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18/05/13

【MTB 2018アジア選手権】過酷なレース環境で、平野が3位入賞

レース名:2018 Asian Continental Championships 2018年アジア大陸選手権
開催日:2018年5月6日
開催地:フィリピン・セブ
チーム ブリヂストン サイクリング参加選手:沢田時、平野星矢

Photo: Hiroyuki NAKAGAWA(SLm)


(平野星矢)

2018年5月6日、フィリピンのセブ島で行われたMTBのアジア大陸選手権に沢田時と平野星矢が日本ナショナルチームとして参戦。「日本のMTBレース常識からかけ離れた劣悪な環境」(関係者談)の中、選手もスタッフも疲弊しながら戦い切り、平野が3位を獲得しました。小林監督のレポートです。

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(平野星矢)


フィリピン・セブ島で開催された第24回アジアMTB選手権が終了。TEAM BRIDGESTONE Cyclingからは平野・沢田・小林が日本代表として参戦した。

結果、XCOエリート男子は日本の2選手が表彰台を獲得。平野選手がレース中盤で全体最速ラップを叩き出すなどの活躍で3位となった。沢田選手はアメリカでの大ケガからの完全復活を果たすことが出来ずDNFとなった。



(沢田時)


アジア選手権は地理・文化・環境・生活を含め、常にタフな戦いを強いられる場所だ。今回のセブ島もまさにそれ。

高温多湿に加え、激しい道路渋滞や慢性的な機材・選手の輸送不足。オフィシャルホテルからコースの往復に5時間も要するレース環境は、日本では絶対に経験できない。某国の強引なマナー・ルール違反は大会全体の進行を狂わせ、ストレスフルな毎日が続いた。

一方、オフィシャルホテルの地下駐車場はバイク保管とメカニックエリアになっていたが、完全なセキュリティー体制が敷かれ、バイク盗難の心配は皆無。十分にスタッフが仕事のできる環境が用意されていた。

しかし、24時間ずっと35度前後の無風空間、洗車場が用意されていないレース会場とホテルで1本しかない溜め水、山積みとなるバイク輸送トラックでのバイク損傷と整備、翌日の氷水の購入手配と輸送交渉など、近年稀にみる過酷なものになり、自分は毎日2時間ほどしか睡眠できず、日々体力が削がれていった。(案の定、帰国してから全身に蕁麻疹で病院送りに・・・)


(平野星矢)


選手も想像以上に困難な大暑馴化や思うようにできない試走、不安定な移動時間で日ごとにストレスが膨らんでいく。一旦雨が降れば強い粘質の土壌がタイヤをロックし、コースの大半はランニング大会に。乾けばコンクリートのように硬い路面へと変化する。日本代表チームの誰にとっても毎日がサバイバルだった。


5月6日(日)15時、XCOエリート男子がスタート。大会期間中の最高気温を記録する猛暑の中で、4.2㎞×6周回のレースが始まった。2列目の好位置に並んだ平野・沢田選手であったが、二人ともペダルキャッチをミス。後ろから大集団に包まれるような格好でスタートループに入っていった。

ホールショットに成功したのは山本選手。彼を先頭にイラン、カザフスタン、中国、韓国などが続いていく。平野・沢田選手は20番手前後で1周目へ。

1周目、平野選手が大集団から単独で抜け出し、先頭パックの背後へとジャンプアップ。トラクションもよく掛かり、アグレッシブなダンシングで調子の良さが伝わってくる。一方沢田選手の走りは重く、バラツキ始めた大集団から思うように抜け出せない。

2周目、平野選手は3名の選手で形成されていた先頭パックに追いつく。この時既に先頭パックと5位以下とは15秒ほどの差。沢田選手は必死に前を追うが、先頭パックとの差は30秒近くに拡大してしまう。明らかに暑さに順応できておらず、走りにキレがない。



(沢田時)


3周目、平野選手はオーバーヒートを防ぐため、自分のペースをつくり先頭パックの後方に下がる。パックも徐々にバラけ始め後半へのチャンスメイクを狙う格好だ。

一方、沢田選手はフィードでストップ。ここで自らレースを降りてしまう。アメリカ遠征での大ケガの影響と酷暑の影響により、残念ながら彼本来の走りをすることが出来ないままDNFとなってしまった。


(平野星矢)


4周目、平野選手はロックセクションでミスし、機材を狂わせ、走行が困難になってしまう。射程にあった先頭から完全に分離され、テクニカルフィードに入ってきた。ここで機材修復を行い、1分程度の冷却休憩をゆっくりととって再スタート。

5周目、ここから平野選手はエリートファストラップを叩き出す。強いプッシュで僅か半周の間に2名の選手を交わして3番手にあがってきた。鋭い眼つきで走りも集中している。ファイナルラップでの逆転に望みをつないだ。

6周目、平野選手は単独の3番手でファイナルラップへ。4位以下を更に突き放しながら先頭の背中を追った。最後まで諦めない強いプッシュ。誰よりもアグレッシブな走りで観客も魅了した。しかし最後まで先頭をとらえることはできず、3位でのフィニッシュとなった。


TEAM BRIDGESTONE Cyclingとしては、目標であったアジア制覇を果たすことは叶わなかった。多くのスポンサー・サプライヤー、支援いただく関係各位の協力でこの日を迎え、今できる全てをこの日につぎ込んできた。しかし、この勝てなかったという事実を真摯に受け止めなければならない。同時に、この結果をこれから迎える今季全てのレースへのモチベーションに変えたい。

沢山の応援をありがとうございました。TEAM BRIDGESTONE Cyclingはレースでの勝利を目指します。



【リザルト】2018年MTBアジア大陸選手権 2018年5月6日

1 山本幸平(JPN/DREAM SEEKER RACING TEAM)1:22:16
2 SHOKRI Faraz(IRI/ISLAMIC REPUBLIC OF IRAN)1:22:57
3 平野星矢(JPN/TEAM BRIDGESTONE Cycling)1:2359
DNF 沢田時(JPN/TEAM BRIDGESTONE Cycling) ---