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18/06/18

【2018全日本選・個人TT】窪木が優勝、近谷が2位のワンツー勝利、RT9は3連覇

レース名:第22回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会
開催日:2018年6月17日
開催地:石川県志賀町
チーム ブリヂストン サイクリング参加選手:
石橋学、窪木一茂、近谷涼、橋本英也

photo: Satoru KATO // Team Camera



(窪木・優勝)


五輪種目でもあるロード個人タイムトライアルの全日本選手権が2018年6月17日に行われ、チーム ブリヂストン サイクリングの窪木一茂が優勝、2位を近谷涼が獲得しました。チームが使用した《ブリヂストンアンカー・RT9》にとっては全日本TT 3連覇となりました。



(近谷・2位)


完全にクローズされたコースを一人で走る個人タイムトライアルは、すべてが自分で完結するレースです。コースを選んでその時にその強さで操作し、どこまで自分を追い込み、自分の限界に挑戦できたかを問われます。



(石橋、六峰)


メカトラブルもパンクも脚が売り切れるのも、すべて選手の選択の積み重ね、そして運。つまりその瞬間を刻み縮めることに貪欲でありつつ戦略的でいられたか、が順位を決めます。



(石橋・8位)


さらに全日本選手権ともなれば、その日一日の一発勝負。世界に通じる全日本チャンピオンの冠と、東京2020オリンピック出場枠獲得に必要なUCIポイントを選手とチームにもたらします。



(橋本・23位)


チーム ブリヂストン サイクリングは、これまで2年連続でこのTTチャンプのタイトルを獲得していました。ですがその連覇した西薗良太さんは最速のまま選手を引退、駆ったタイムトライアル自転車《ブリヂストンアンカー・RT9》が日本最速の冠を保持していました。

13.1km×3周回、39.3kmのコースは、ぐっと上って緩やかに下り、あとは平坦基調のコース。微風から無風の乾いた暑い一日に、窪木は最速のタイム、50分23秒92をマークし優勝しました。そして近谷が1分遅れるタイムで2位に入り、チームブリヂストンがワンツー勝利。RT9は3連覇の冠を獲得しました。チームとして、ブリヂストンとして誇れる勝利です。



(RT9、塩谷メカ、窪木)


万端な準備の中で、満を持して勝利した窪木。そして地元近くのコースで己の感覚のみを頼りに走ったアジア最速トラックレーサー・近谷。それぞれの走りと、そしてこの一発勝負のタイムトライアルに賭けた想いを記します。

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*窪木一茂

今年ここまで、UCIポイントを獲得できる数少ないUCIレース、ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)とツール・ド・熊野を走り、結果UCIポイントを取れませんでした。惜しいところまで行きましたが、できなかった。ですが、今日のタイムトライアルで、僕と近谷で、チームに多くのUCIポイントを取ることができて、まずホッとしています。(実はTOJにて窪木3,石橋3と計6UCIポイントを獲得していました)


そして自分のパフォーマンスには満足しています。去年、日本に帰ってきてからカラダ作りを進めてきて、その結果が毎レース、パフォーマンスにつながっていることに、とても満足し、自信がついています。去年に比べると体重は6〜7kg増えているのに、TOJでも熊野でも、きちんと登れていたことが大きな自信になっていました。



本番前に現地で試走を重ね、ペースや力の配分、風向きへの対応など、試走の中である程度決め、準備を万全に行いました。そして本番ではそれらにひとつひとつ取り組み、着実に行いました。それがこの結果として現れたのだと思います。サポートあっての結果だと感じています。

まだ優勝したという実感はありませんが、また来週(全日本選手権ロードレース)もありますし、それでいいと思っています。僕が目標とするのは、東京2020オリンピックのトラック競技でメダルを獲ることですし、今日の勝利はそのためのステップアップの一つだと思っています。



自分が成長できていること、チームブリヂストンに来て、いろいろ支えてもらって成長できている結果が、今日のリザルトに現れたことを認識し、感謝しています。

来週はロードレースの全日本選手権ですが、僕はシリーズ戦の《Jプロツアー》でもツアーリーダーで、チーム全員がロードでのさまざまな役割を担える走れるメンバーですので、まずは準備はできているかなと思います。(窪木)


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*近谷涼


トラック競技をメインでやっている僕は、ジュニアからも含めてロードの個人タイムトライアルに出場するのは始めてでした。今年はチームパシュートでアジア選手権タイトルも獲りましたが、それでどこまで行けるかは未知数でした。



とはいえ、行けなきゃいけないんですね。オリンピックに出るチームパシュートの選手は、TTでも勝ってるんですね。僕たちもTTだったら上位に来ないといけない、と思ってはいました。それで実際に、初めて走って2位に食い込めたというのは、正直大きな自信になりました。

なによりこの会場は、僕の地元の富山に近くて、高校の時からのお世話になっていた方とか、地元の知人など多く応援に来てくれて、スタート前からも声をかけていただいて。そういった気持ちが後押ししてくれました。



いつもはチームパシュートの4kmばかりを走っています。4kmというのは4分ですよね、もう最初から最後まで常に踏んでいる感じです。でも今回は1時間のレース、いつものようにガンガン行きすぎずに、冷静に入って、脚が回ってきてから踏んでいこうかなと思っていて。実際にそれができたので良かったなと。



ラスト1周は脚がいっぱいでキツくて。でもそこはみんながそうですし、よく言われる僕の強みというのが『後半の粘り強さ』で、自分でもそう思っています。その粘りが3周目に活きて、走行ラップがイーブンで行けたんだと思いました。(編注:3周回のタイムはほぼ同じでした)



最後は『気持ち』というものを、全面に出して走れたと思います。レース前、飯島さん(総監督)に『TTというのは、いかに自分を追い込むか、自分の限界に挑戦するかだ』と言われました。今回、走っている最中には無線もなく、サポートカーもいないし、自分の情報を知るすべが何もなかったんですね。



自転車って面白いもので、どっかで気持ちがふわっ〜て一回無くなると、やっぱり踏めなくなるんです。ですから50分間、レースへ賭ける想いを強く持ち、最後は集中力で『気持ち』を繋げて、繋げていきました。そういう面ではいいレースでしたし自信にもなりました。



走る前の目標は10位以内、悪くても15位以内だなと思っていましたが、実際に走ってみると表彰台。自分のしてきたことは、間違ってなかったなというのを感じました。

トラックはロードに活きますし、その逆も同じ。ロードも今後力をつけていって、トラックに活かしたいなと思っています。



(左;窪木、右:近谷)


窪木選手とは、大学のときに1年生と4年生で走ってきました。背中を見て、いろいろ教えてもらって頂きながらやってきて。その先輩とこうやって全日本TTを同じチームで走ってワンツーを獲った。

こんなに嬉しいことはないなと思いますけど、やっぱり負けたのは悔しい。来年は先輩に勝って優勝します(笑)(近谷)

【リザルト】2018年6月17日 第22回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会

1 窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング)50:23.92
2 近谷涼(チーム ブリヂストン サイクリング)+1:02.68
3 小石祐馬(TeamUKYO)+1:30.09
8 石橋学(チーム ブリヂストン サイクリング)+2:22.82
23 橋本英也(チーム ブリヂストン サイクリング)+5:57.97



(西園さんが祝勝に来て亀の王冠もとい仮面(右下)も受け継いでくれと。迷惑な話です)