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16/10/23

【2016 ジャパンカップ】ロードレース、井上が山岳賞を獲得

レース名:2016 ジャパンカップ・ロードレース JAPAN CUP Road Race
開催日:2016年10月23日(日)
開催地:栃木県宇都宮市大通り周回コース
距離:144.2km (10.2km x 14周)

ブリヂストン アンカー サイクリングチーム 出場選手:
井上和郎、内間康平、西薗良太、初山翔、トマ・ルバ


2016年のジャパンカップ・ロードレース。素晴らしいレースでした。アジア唯一の最上位カテゴリー、1. HC(オークラス)にふさわしく、チーム戦略を超えた選手としての力量がぶつかりあう、自転車競技本来の姿とも言いたいレースでした。



ワールドツアーチームから、有力選手が多く参戦し、観客も過去最高の85000人を数えた2016年のジャパンカップ。スタート直後から明らかに早いスピード、歩いて登るのもなかなかにしんどい古賀志林道をぐわりと登っていきます。スタートからしていきなりワイルドです。



ジャパンカップのコースプロフィールは、登って下って途中が平坦という単純明快なもの。しかしその標高差185mの古賀志林道の上りは、つづら折れの急勾配。ぐいぐいと登る集団から、4名が飛び出しました。そこに、井上和郎が入っています。



井上ら4名の逃げグループは、途中2名に追走され、うち1名が追いつき途中5名となり、ハイペースで周回を刻みます。そして井上は、2回めの山岳賞を、昨日の言葉通りにきっちりと決めました。



後ろから集団は、その差を3分半までに広げながらも淡々と距離を稼いでいる、ように見えました。しかしレース全体のスピードが圧倒的に速く、レース後に初山翔は「最初からずっと速いペースで、みんながかなりダメージを受けました」と振りかえります。

「逃げにワールドツアー(チーム)の選手が乗ってましたよね。彼らが乗ったことによって、多分、かなり警戒してずーっと早いペースで引いて。そのせいで、例年以上に平均速度が高かったと思いますし、そのせいもあってダメージが大きかったと思います」

最後3周目にメイン集団が、その大半をちぎりながら井上たちに追いつき、それに備えていたトマ・ルバと初山を含む26名の集団となります。

「ワールドツアーチームはきれいに最後までエースを連れてって、スプリントで解き放って勝負、みたいな展開にしたかったんでしょうけど、そうはならなくて『白兵戦』になっちゃいましたね。平坦部でバシバシとアタックかかって」(西薗良太)



世界のチームと選手が引き上げた速度と緊張感。もうチーム力ではなく、個と個の力のぶつかり合いとなりました。今日は、誰が強いのか。

このレースのため見てわかるほどに絞り、コンディションも悪くなかったという初山は、ラスト1周でチャンスを狙い上げたものの、ふくらはぎが攣り後方に。トマは最後まで前を目指すも力及ばず12位に。優勝は最後の登りでアタックしたダヴィデ・ヴィッレッラ選手(キャノンデール・ドラパック)となりました。


2016ジャパンカップ、全リザルトはこちらです。



そして、昨日のスプリント賞に続き、今日も山岳賞を獲った井上です。しかもこの、これまでにないハイペースのレースをラスト3周まで引き続けました。

引退表明をしてからのこのジャパンカップ、なんだか「井上和郎劇場」のようでした。

「それはもう狙ってやったことだったんで、ホントにうれしいですよね。でも、最初の逃げに乗るまでも緊張しましたし、山岳賞を取るときもかなり緊張しましたよ。そのへんはちょっと他の選手との兼ね合いもあるんでね、乗れなかったらどうしようとか考えたんですけど、ぜんぶ遂行できてよかったなと思います」



最後3周で遅れちゃいましたね。

「あれはちょっと脚がなかったですね。ていうか逃げ集団がずっと速くて、もう全然ペースが落ちなくて。ボクもまあ行けるところまで行こうと思って踏んでたんで、そこは余裕なく(笑)、いつもとは違ったメイン集団の焦りがあったんじゃないかなと思います」

今年のジャパンカップ、楽しかったですね。

「ホントに、いろんな人に声をかけていただいたんで、そんななか、最後にこうやって走れたっていうのが、もう感無量ですね。ラストレースのツールドおきなわまで、しっかり体調あげていきます」

なお、その年のジャパンカップで、スプリント賞と山岳賞の両方を獲る、というのは井上がこれで史上2人め。1人めは去年の初山翔でした。その昨年の模様は、こちら



【リザルト】2016 ジャパンカップ ロードレース 2016/10/23

1 ダヴィデ・ヴィッレッラ(キャノンデール・ドラパック)3:26:43
2 クリストファー・ユール・イェンセン(オリカ・バイクエクスチェンジ)+0:06
3 ロバート・パワー(オリカ・バイクエクスチェンジ)+0:14
12 トマ・ルバ(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+0:48
15 初山翔(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+1:19
25 西薗良太(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+1:32
43 内間康平(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+7:47
47 井上和郎(ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)+10:00