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17/10/18

【西薗良太・引退表明】30歳を区切りに次のステップへ


全日本選手権タイムトライアルを2連覇した西薗良太が、2017年をもって、選手生活からの引退を決意しました。

西薗にとって引退は、2度目となります。



2014年12月 RT9 公開実験にて


1度目は2013年。当時所属していたプロコンチネンタルチームがなくなったとき。その後1年間、2014年には会社に勤め、2015年度からブリヂストン アンカー サイクリングチームに復帰する形でプロに復活しました。
西薗良太のWikipediaに、このあたりのタイムラインが載っています。


その後、2016、2017年の個人タイムトライアル全日本選手権を2年連続で連覇。チーム戦力の要として活躍し、そして2017年の今、もう一度引退を決めました。その気持を聞きました。

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2015年 ツアーオブジャパン 富士山ステージ


ーー引退の理由は?

引退の理由は、家族のことが一番大きいですね。昨年に娘が生まれて、いま一歳半なんですが、家族との時間を増やしたいというのがありました。

今のライフスタイルでは、鹿児島でトレーニングを積むことが必要です。でも、いろいろあり現状の形を続けていきにくいのが見えてきた。地元で支援してくださる方もいましたし、そういう体制も全てなくなるのはよくないと感じました。

今まで、プロコンチネンタルレベルのチームでレベルで走ることを希望して、しっかり走ってきたつもりなんですが、難しかったということもあります。30歳という誕生日も迎えましたので、 次のステップに進むのにいい区切りだなと感じたのはあります。



2015年全日本選手権ロードレース


ーーこれが2度目の引退となりますね。復帰から感じたのは。

前回の引退から戻ってくるときに感じていたのは、それこそ2013年に《チャンピオンシステム》のプロコンチネンタルチームで走っていた1年間のこと。プロ3年目だったんですが、海外のレースで高いレベルで走る機会がものすごく増えた。



2016年 全日本選手権タイムトライアル


プロツアーとかプロコンチネンタルのレベルの選手と走って思ったのが、自分の能力がストレッチされた(伸びた)ということだったんです。

つまり、それまで自分が限界だと思っていたことを、そのまま限界にしていたら、やってられない世界だったんですね。とにかく無理やり能力が拡張された時期でした。

あまりにも高い負荷が日常的になりすぎて、途中思いっきり体調崩したりもしましたけど(笑)。



2017年にはカタログの表紙に


その能力の伸びが続いている感じがあった段階で、所属していたチームが閉鎖しました。スポンサーが撤退してチームの運営を続けられなくなったと。

その時に、例えば日本のチームに戻るのもありだけれども、やっぱりこれは、他のプロコンチネンタルチームに移籍できない自分の実力の不備だと考えて、それで引退したんです。



2017年 全日本選手権 タイムトライアル


ただ引退した後も、その自分の能力が拡張している感じ、がすごく引っかかっていて。この伸びを続けていってたら、もっと違うレベルの選手になれたかもしれないな、という想いがいつもありました。

で、社会人をしている夏ぐらいに、ミヤタカさん(清水都貴さん=元BGTチーム員、現ブリヂストンサイクル)が家に遊びに来たので、そういう感じがあると話をしたら「おれが会社を説得するから、もう一度アンカーで走ってみよう」と言ってもらえて。それが2015年に復帰するきっかけになりました。



2017年 ツールド北海道にて(左、清水都貴さん)


その復帰からは、まあこつこつと、いろんなことを積み重ねてきました。いろんなことをブラッシュアップして、トレーニングして、それでレースして。今年でも力が伸びていく感覚はありましたよ。

実を言うと、この間のツールド北海道の最終日の登り。あの時だけでも、自分の中でも過去最高のパフォーマンスを出していました。「ああ、また一歩強くなったな」というのを、感じましたね。



2016年 全日本選手権ロード


ーーまだ強くなっています。また復帰するかもしれませんね(笑)。これまでのキャリアを振り返って、最も印象深いのは?


僕が自分のキャリアの中で誇っているのは、タイムトライアルの全日本で、表彰台を狙って外したことがないこと。6回走って、優勝したのが3回。2013年に2位があって、3位が2011年と2015年に2回。



2017年全日本選手権タイムトライアル表彰式


ーーその勝ち方の極意とは?


そのやり方も、最初の頃からすると、すごく進化してきました。でも共通するのは、「準備がすべて」。

いつも、いろんなアプローチで新しいことを試してはいますが、本番のレースがどうなるかをイメージして、できることをすべて入れ込んで戦っていますね。ひとつひとつ早くする工夫を積み重ねて、たくさん積み重ねて、それで勝っていますね。

そういえば、ロードレースで勝ったのは、復帰してからはないですね。2位はあるんですけどね。ロードは毎回、あともう一歩(笑)。



2016年全日本選手権ロードレース


ーー今後の予定は?

選手としては12月31日まで。レースとしてはツール・ド・おきなわ(11月12 日)まで出場します。

その後の選択肢はいくつかあるんですけど、いくつか勉強したいこともあるので。すぐにどうこうとは考えていないです。

数ヶ月は、いろんな情報収集にあてようかと思っています。



2016年全日本選手権 タイムトライアル 表彰式