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アンカーレーシングストーリーズ

JAPAN NATIONAL CHAMPIONSHIP TRACK RACE
全日本トラックでブリヂストンが勝利を重ねる

周長250mのトラック、周回コースでさまざまな種目を競う自転車トラック競技。2018年の全日本選手権では、チーム ブリヂストンサイクリングのメンバーがいくつも勝利を重ね、参加した選手5名の全てが全日本チャンピオンとなった。
最も活躍したのが、ロードレース、トラックレースともにチームのエースである窪木一茂。個人パシュートでの日本新記録を打ち立て4冠を獲得した。
太田りゆは女子ケイリンを勝利し、沢田桂太郎は1kmタイムトライアルとスクラッチのタイトルを獲得した。近谷涼は窪木とマディソンを組んで勝利して2年連続してマディソンを制し、男子4kmチームパシュートでは原田裕成と窪木、近谷、沢田の4名がチームを組み、4分2秒646のタイムで勝利した。
そしてこのチームパシュート、タイムこそ日本記録には及ばなかったが、新記録への可能性を存分に見せた走りとなった。ここではチームパシュートでのチームの走りに着目し、お伝えする。

合同練習は2度だけだったチームパシュート

このチームパシュートでの好成績は、確かに大会前にも想像つくものではあった。4名の選手たちはそれぞれに力を持ち、近谷と沢田は日本記録を達成している選手でもある。しかし、この全日本選手権本番までに整えられた状況は、実は万全と言えるものではなかったのである。
というのも、この全日本選手権の直前まで国際大会が開催されており、近谷と沢田がこちらに参加していた。この大会でのチームパシュートは結果3位だったのだが、その2週間後の開催だったため、強度を上げた練習は行いきれなかったのだ。さらに窪木と原田は2018シーズンをここまでロードレースをメインに活動しており、トラック競技の会場であるベロドロームで練習できたのは数えるほどの回数しかなかった。
こういった条件の中で、この4人が揃って練習できたのは、本番までは2日間のみ。それでも、選手それぞれは日本のトップクラス、まさにあうんの呼吸で、限られたチャンスのなかチームを組み上げていった。

「このチームの可能性を感じられた」(窪木)

まずは予選。実際の走りの中で団結力を試す意味でも、フォーメーションとしてある程度余力を残しての走りだったが、それでもタイムは大会新記録となる4分5秒270で予選を1位通過。このチームとしての走りは3日目にして、日本記録更新への大きな期待を抱かせるものとなっていた。
そして決勝戦。予選2位のチームとの対戦となったチームブリヂストンは、特別ルールの適応を申請した。通常、チームパシュートの決勝では、相手チームを追い抜くとそこで勝負が決まりタイムの計測は終了する。しかしこの決勝戦では、日本新記録を狙うため、追い抜いて勝負が決まっても走りきるまでタイム計測を続けるというルールだ。もちろんこれは承認され決勝を迎える。
決勝を走り出したチーム4人、一糸乱れぬフォームとラインでバンクを走る。半周先を走っていた対戦相手の中央大学を開き3周目で追い抜き勝利を確定。スピードを落とさず4kmを走りきり、前日のタイムをさらに上回る4分2秒646の好タイムで優勝した。
「まだタイムを上げていけると思う」(近谷)、「このチームの可能性を感じられた」(窪木)、「まだ全体として余裕がある」(沢田)、「タイムを上げることを確認して実現できた」(原田)。
このように、4名が異口同音にさらにタイムを刻めそうな予感を口にしている。チームブリヂストンならではの団結力なら、世界に肩を並べるタイムを出す日も近いはずだ。

JAPAN NATIONAL CHAMPIONSHIP ROAD
準備を万全に、本番で着実に実行した窪木

ブリヂストンアンカーが開発するタイムトライアル(TT)バイク《RT9》は、2018年の全日本選手権ロード個人TTのタイトルも勝ち獲った。これで2016年から3年にわたり、RT9は日本最速の称号を保ち続けるTTバイクとなった。しかも2018年の全日本選手権ロードTTは、RT9を駆る2選手のワンツー勝利となった。優勝は窪木一茂、2位は近谷涼であった。
会場となったのは、石川県の志賀町。13.1km×3周回、39.3kmのコースは、ぐっと標高を稼いだあと緩やかに下っていく、平坦を基調としたコース。レース当日は微風から無風、2018年の記録的な熱波を感じられる暑い一日であった。
クローズされたコースを一人で走る個人TTは、あらゆる要素が自分に起因するレースと言える。どこまで自分を追い込み、自分の限界に挑戦できたかを問われるのだ。メカトラブルも脚が売り切れるのも、すべて選手が選択を積み重ねた結果だ。つまりその瞬間を刻み縮めることに貪欲でありつつ戦略的でいられたか、が最終順位を決める。


優勝した窪木はレース後、「今日の自分のパフォーマンスには満足しています」と語る。「本番前に現地で試走を重ね、ペースや力の配分、風向きへの対応など、試走の中である程度決め、準備を万全に行いました。そして本番ではそれらにひとつひとつ取り組み、着実に行いました。それがこの結果として現れたのだと思います。サポートあっての結果だと感じています」(窪木)一方、2位だった近谷、「ラスト1周は脚がいっぱいでキツかったです。でもそこはみんなが同じですし、よく言われる僕の強みである『後半の粘り強さ』が最後に活きて、3周回全ての走行タイムを同じに走れたんだと思いました」。ちなみに窪木と近谷とは同じ大学の出身。窪木が4年生の時、近谷は1年生だった。「背中を見てきた先輩と同じチームでワンツーを獲った。最高の結果ですけど、やっぱり負けたのは悔しい。来年は先輩に勝って優勝します(笑)」(近谷)

JAPAN NATIONAL CHAMPIONSHIP ROAD
「焦らず、諦めずに走る」を体現する谷選手

昨年2017年にシリーズ化された『世界パラトライアスロンシリーズ』。パラリンピック出場を見据えた選手たちが多く出場する世界最高峰のシリーズ戦である。2018年シリーズは、大会会場を横浜、イタリアのイゼーオ、カナダのエドモントンの3つとし、横浜大会はシリーズ初戦となる。
この横浜大会のパラトライアスロンのPTS4クラスに、ブリヂストン・アスリート・アンバサダーである谷真海選手(サントリーホールディングス)が出場、昨年の優勝に続き2連勝を獲得した。
パラトライアスロンでは、障がいの種類や程度によってクラス分けされ、それぞれのクラスごとに競技が行われる。谷選手のPTS4クラスは「切断など肢体不自由の立位の選手」となり、PTS2 ~ PTS5まで障害の程度によって分類される。なお数字が小さいほど障がいの度合いが大きいクラスとなる。

 

 

横浜・中華街そばに設営された特設コース。横浜港を泳ぎ、赤レンガパークをバイクで走り、山下公園をランで走る。開催日は5月12日の日曜日。レース当日は朝から晴れたコンディション。水温は18度と決して暖かくはないが、外気は夏そのものである。
距離はスプリントディスタンス、スイム0.75km、バイク20km、ラン5kmの合計25.75km。このコースを谷選手は、スタートからゴールまで終始安定したレース運びで勝利のゴールを切った。「守りに入らないレースをしようと心に決めており、途中で力を抜かないことを意識し最後まで走り切りました」
そしてコメントの最後に谷選手が述べたこの言葉、「いろいろなことが大会では起こるので、いかに焦らず、諦めずに走るかということに尽きると思います」。まさにこの諦めない気持ちを、谷選手には持ち続けてもらいたい。